アルツハイマー型認知症の対応は?

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家族の誰かが、アルツハイマー型認知症と診断されたら・・・

そのショックの大きさは、はかりしれません。

 

父が、母が、舅が、姑が、夫が、妻が、アルツハイマー型認知症

目の前が真っ暗になりますね。

 

決して治ることがなく、悪化の一途をたどる病気・・・

これから始まる長い介護の日々を思うと、不安でたまらなくなるでしょう。

 

 

でも、介護する人の対応の仕方で、認知症の進行がちがってきます。

 

認知症の進行を遅らせれば、

介護する人も、介護される人も、おたがいに負担が軽くなりますよ。

 

 

 

アルツハイマー型認知症の初期と診断されたら?

 

 

 近頃、ものを置き忘れるようになった

 約束や予定を忘れてしまって、思い出せない

 どこに何をしまったか、思い出せない

 日付や曜日がわからない時がある

 今まで熱心だった趣味にも、興味が持てなくなった

 料理をしようとしたら、何をどうしていいのか、わからない

 

 

このような症状があれば、すぐに医師に相談してください。

 

アルツハイマー型認知症の初期症状かもしれません。

もちろん、単純に「加齢による記憶や判断力の衰え」かもしれません。

 

 

しかし、初期症状なのか、加齢による衰えなのか、

素人には判断できません。

 

初老期性うつ病の場合もあります。

アルツハイマー型認知症と初老期性うつ病では、対処方法がちがいます。

病院で検査してもらい、診断を受けるしかありません。

 

 

アルツハイマー型認知症の初期では、

本人も「少しおかしい」という自覚があり、不安を感じています。

「認知症」と診断されたショックは、かなり大きいものです。

家族のショックより大きいことを、わかってあげてくださいね。

 

認知症の初期であれば、対応によって改善することもできます。

進行を遅らせて、軽度のまま、中度・重度に進むのを防ぐこともできます。

 

このことを、家族がよく理解し、本人にも伝えてあげてください。

本人も安心して、認知症と闘うことができます。

 

 

アルツハイマー型認知症の初期の治療方法は3つです。

 

1 薬を服用して、進行を遅らせる

2 家族など周囲の者が適切な態度で接する

3 本人が適正な生活習慣を身につける

 

 

 

家族は、次の点に注意して対応するようにしてください。

 

 

 現実を受け入れて、感情的にならない

 

好きでアルツハイマー型認知症になったわけではありません。

癌や心筋梗塞になったのと、同じように考えてください。

 

 

 本人ができることを、積極的にしてもらう

 

認知症になったために、できなくなったことが、少なくないでしょう。

でも、何もかもできなくなったわけではありません。

できることが、まだ、たくさんあります。

 

できる仕事を分担してもらうと、本人もやる気が出ます。

 

 

 怒らない

 

同じことを何度も聞いたり、同じ話をくり返したりします。

簡単なことが覚えられない、わからない、こともあります。

ついつい、イライラして怒るようになります。

 

でも、本人は「なぜ怒られるのか」わかりません。

わからないまま、不安だけが高まります。

それが、認知症を進行させることもあります。

 

 

 介護保険制度・介護サービスのしくみを調べておく

 

介護保険制度は複雑な面があります。

地域によって、受けられるサービスもちがいます。

今は必要なくても、しくみを調べておけば、安心です。

本人ができる対策もあります。

 

 

 自分でできることは、自分でする

 

できるだけ周囲の人に頼らないように心がけます。

 

 

 適度な運動をする

 

散歩やラジオ体操などを規則的に行います

 

 

 バランスのとれた健康的な食事を規則正しくとる

 

生活習慣病が認知症を進行させるという説もあります。

 

 

 できるだけ頭脳を使う

 

メモをとったり、日記をつけたりします。

家族や知人と積極的に会話を交わします。

パソコンやクイズなどをします。

 

 

 

中度認知症に進行したら・・・

 

 

アルツハイマー型認知症は、

脳内にタンパク質異常が起こり、神経細胞が破壊されて死んでしまいます。

脳が委縮してしまうのです。

 

原因不明なので、治療法も確立していません。

ゆっくりと進行し、症状は悪化していきます。

本人も家族も気づかないうちに、認知症が進行していることもあります。

 

病院に行った時には、すでに中度認知症になっていることが多いのです。

中度認知症になると、次のような症状も出てきます。

 

 

 記憶障害がひどくなる

 

新しいことが覚えられません。

古い記憶もあいまいになります。

 

 

 見当識障害がひどくなる

 

日付や曜日だけでなく、時間がわからなくなります。

時計が、アナログもデジタルも読めなくなります。

自分がどこにいるのか、場所がわからなくなります。

家族の顔がわからなくなります。

 

徘徊夕暮れ症候群が始まります。

(夕暮れ症候群とは、

夕方になると、自宅にいるのに、家へ帰るなど言い出すことです)

 

 

 コミュニケーションがとれなくなる

 

相手が何を聞いているのか、何を言っているのか。わからなくなります。

言葉がとぎれとぎれになり、日常会話が難しくなります。

 

 

 人格が変わり、妄想や幻覚が出てくる

 

イライラして怒りっぽくなります。

暴言をはいたり、暴力をふるったりします。

「財布を盗られた」などという「物盗られ妄想」が出ます。

 

 

 日常生活をするのに、介助やケアが必要となる

 

着替えや入浴を嫌がるようになります。

独りで着替えができません。

失禁するようになります。

 

 

 

中度認知症になると、家族との信頼関係がさらに重要になります。

本人も「自分が壊れていく」不安を感じています。

その不安を理解しながら、介護していかなければなりません。

 

介護する人の負担は、心身ともに大きくなります。

 

 

1 信頼関係を築く

 

今ある本人を受け入れてあげてください。

 

 

2 怒らない

 

食事をしたことを忘れてしまって、食べたがるようになります。

軽いおやつをあげたり、食事を2回に分けて出してあげたりしてください。

トイレの場所がわからず、失禁したりします。

本人もショックを受けているので、怒らないでください。

「汚れたから、着替えようね」と、さらりと対応しましょう。

 

 

3 共感する

 

「盗られた」「変な人が見張っている」などの妄想や幻覚には、

共感することで、対応してください。

「いっしょに捜そう」「それは大変だね」などと応じて、

本人を落ち着かせてくださいね。

 

 

4 徘徊の対策をとる

 

独りで出歩かないように、玄関にセンサーをつけたり、

携帯を身につけさせて、GPSを利用したりします。

衣服に、住所・氏名を書いた布を付けておきます。

地域の高齢者ネットワークなどを利用します。

 

 

5 介護サービスをできるだけ利用する

 

要介護の認定を受け、ケアマネージャーに相談してください。

訪問ヘルパーさん、デイケアサービス、ショートステイなど、

利用できる介護サービスを目いっぱい利用します。

家族の負担を減らし、自分達の生活を大事にしてくださいね。

 

 

 

重度認知症になったら・・・

 

 

身体機能も衰えて、寝たきりの状態になります。

 

※重度の認知症・末期症状については

「アルツハイマー型認知症の余命」に

くわしく書いてあるので見てくださいね。

 

 

嚥下困難や他の病気が出てくることも多くなります。

そろそろ在宅介護が無理になるかもしれません。

 

ケアマネージャーや地域の福祉課に相談して、

適切な施設に入ることも、対応の1つとなります。

介護する人のストレスや身体的負担も限界に近づきます。

介護する人が病気に倒れることも少なくありません。

 

最期まで十分なケアを受けさせたいと思うならば、

勇気をもって、施設に入ることを考えてくださいね。

 

 

 

まとめ アルツハイマー型認知症は初期の対応が大事です

 

 

重度・末期まで進行してしまうと、改善は不可能になります。

 

しかし、中度であれば、対応によって改善できる症状もあります。

初期であれば、症状の改善や進行防止ができるのです。

 

前駆症状・初期症状を見逃さないでください。

早期発見・早期対応で、認知症の進行がくいとめられます。

最期の最期まで、人生を楽しむようにしてくださいね。

 

 

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